A star in the whole sky 第九話:今はちがう季節
エンジュシティは人口が30万人でコガネの次に大きい街だ。
しかし、街自体はそんなに新しいという感じは受けない。
東西に2つの大きい塔がそびえ立っていて、昔ながらの
古都という感じだ。条例で、あまり古都のイメージを損失させるような
大きい建物を立てたり、派手な色を使ってはいけないらしい。

ここのジムリーダーはゴースト使いのマツバ。
ゴーストタイプはなかなかの強敵だ。
ゴーストタイプのエキスパートだからって、
暗いジムリーダーだったら・・・・ヤだなぁ・・・
とりあえずポケモンセンターだ。回復だ。

−ポケモンセンター−
オレがポケモンセンターに入ると、二回から
若い兄さんが降りてきた。
カウンターでもたれかかって係のおねーさんとしゃべり始めた。
マサキ「イヤー、やっと終わったで。
    このタイムマシンちゅーやっちゃぁ、デリケートなもんでな
    ・・・と、お客さんがおるようや」
星満「あ、いや・・どうも。お願いします」
オレはモンスターボールを係に渡した。
係「身分証明書はございますか?」
星満「ああ、ハイ」
ポケモン図鑑を差し出した。
マサキ「ほう、あんさんポケモン図鑑もっとるん?
    あのオーキド博士に認められるとは相当の実力者やな?
    わいはマサキ。天才科学者や!まあ、腰掛けよーやないか」
星満「はあ、よろしく・・おねがいします」
ソファに座りながらオレは挨拶した。
マサキ「・・・」
マサキはオレの顔をじーっと見ている。
星満「な、なんすか?」
マサキ「ああ、スマン、スマンなんかお前の顔が
    アイツに似てるなぁ・・・って思ってな」
星満「アイ・・・・ツ?」
マサキ「おっと、もうこんな時間か。長居しすぎたな。ほな!」
星満「あ!ちょっと?アイツって・・・」
しかし、マサキはとっくにポケモンセンターから飛び出していた。
星満「なんなんだー?一体・・・」
アナウンス『新山星満様。ポケモンの回復がすみました』
もやもやした気分を吹き飛ばすかのように、
アナウンスがオレをカウンターに呼び寄せた。

−エンジュジム−
ジムの扉を開けると、話し声が聞こえた。
マツバ「ハハ、お前も相変わらずだな、ドライマー」
ドライマー「まあ、そういうお前だってあの時と変わってないな」
マツバ「お前もな」
ドライマー「お前あの時・・・・おっと、お客さんの様だぜ」
ドライマーと呼ばれた青年がオレに気付いたみたいだ。
マツバ「おっと、すまなかったな。なにせ、久しぶりに
    あったもんでつい、話し込んでしまった」
どうやら、この二人知り合いらしい。
ドライマー「・・・・・」
ドライマーは澄んだ目でオレを見ていた。
ドライマー「・・・似てる・・・」
微かにそんな言葉が聞こえた。
似てる?誰に?さっきマサキが言っていたヤツか?
マツバ「さて、バッチが欲しいんだろう?戦おうぜ」
そうだ、バッチだ、バッチ。目的を忘れるところだった。
マツバ「勝負は一対一。スッキリ決めようぜ」
星満「OK!」
マツバ「行け!ゲンガー!」
オレの手持ちはエアームドとキリンリキとマグマラシ。
エアームドのはがねはゴーストタイプを効きにくくさせて、
キリンリキにはゴーストタイプのワザは通用しない。
ここは・・・やっぱタイプで勝つってのもあんま面白くないから・・・
星満「マグマラシ!君に決めた!」
マツバ「ゲンガー!"シャドーボール"!」
濃い紫がゲンガーの手の中で輝いている。
そのボールはマグマラシに向かって飛んできた。
星満「よけろ!マグマラシ!」
しかし、時すでに遅く、シャドーボールはマグマラシの腹に直撃した。
再びゲンガーが手を構えだした。
星満「マグマラシ!"かえんぐるま"で応戦するんだ!」
渦巻いた火炎がゲンガーに襲いかかる。
マツバ「ゲンガー!防御してすぐにシャドーボールで反撃だ!」
ゲンガーがかえんぐるまを跳ね返して、すぐに反撃しよとした・・・が
ジム内は炎があふれていた。
エンジュジムの床は木で出来ている。それが燃えていたのだ。
勿論マグマラシがどこにいるのかも分からなくなっていた。
マツバ「これは・・・作戦か!?・・・
    ゲンガー!神経を集中させて相手の居場所を読みとるんだ!」
ゲンガーは動揺していた。
左にも右にも気配がないからだ。
前にも。後ろにも。
かたわらでドライマーは感心していた。
この星満というトレーナーはポケモントレーナーになって
日も浅いことは見て取れるからだ。
しかし、この発想。やはり天性の素質だろうか。
最も、まだまだ荒削りだか・・・
気配を感じれず慌てるゲンガーの真下から火炎が飛び出してきた。
星満「よっし、作戦成功!」
ゲンガーは戦闘不能になっていた。
マツバ「炎で床に穴を開けてそこからゲンガーの下に
    潜り込んでいたのか・・・
    ホラ、ファントムバッジだ」
星満「どうもありがとうございます」
マツバ「君はいろんな所を旅して僕が知らないような
    たくさんのことを経験してきたんだろうね・・・」
マツバが更に続けた
マツバ「それもうらやましいな」
星満「あ、ハイ・・・どうも」
パチ、パチ、パチ
右から拍手が聞こえてきた。
ドライマー「いやあ、なかなか面白いバトルだった」
星満「あ、えっと・・あなたは?」
ドライマー「おれはドライマー。こいつ(マツバ)とは
      そうだな・・・10年くらい前からのつきあいか?
マツバ「13年だ」
ドライマー「そうか、13年か」
星満「さっき"似てる"っつったのはなんなんスか?」
ドライマー「それはまあ・・・コッチの話だ」
星満「教えてくれないんスか?
ドライマー「まあ、今度会ったらな」
お茶を濁されてしまった。
星満「まあ、それでいいッスけど・・・
   ひとつ質問していいッスか?」
ドライマー「なんだ?」
星満「強いんッスか?」
ドライマー「強いって…誰が?」
星満「オレに似てるヤツと…それからアンタの事」
ドライマー「それは戦ってみないとなぁ…
      まあ、お前に似てるヤツだったら
      その内出会うんじゃぁないのか?」
星満「……そうっすか…
   とりあえず今度会ったらバトルしてくれません?
   勿論真剣勝負で」
ドライマー「ああ、約束だ」
ジムから出ると、日は傾きかけていた。
次の目的地は港街のアサギシティだ…

−エンジュジム−
ドライマー「なかなか面白いヤツだったな」
マツバ「そうだな」
ドライマー「…ところで、オレが電話でいったヤツ…どうだ?」
マツバ「どうやら、本当の事のようだ。
    その証拠にウバメの森の祠が開いていた。
    森の守り神、セレビィの祠が……」

    ......