新井星一物語ポケモン編第六話:サントアンヌ号での戦い
−ポケモンセンター前−
星一「フウ…とりあえずこいつらのダメージを回復させないとな」
ドアを開けて中へ入る。
ド〜〜ン!
??「いたぁ!」
星一「いて!……?」
聞き覚えのある声。
星一「あれ?さっきの人?」
??「あーさっきの人!」
星一「いや、度々すいませんね」
??「こっちこそ。でもコレも何かの縁でしょう。きっと。
   ぼくの名前は瞬って言います」
星一「俺の名前は星一だ。ヨロシク」
瞬「星一さんですか。ヨロシク。そちらの女性の方は恋人ですか?」
星一&光「ち、ちがうって!」
声がそろった。
瞬「ああ、そうでしたか…」
瞬は少し笑っている。
星一「ったく……」
瞬「星一さんはなんで旅をしてるんですか?」
星一「俺?俺はとりあえずポケモンマスターになることと、
   全種類ポケモンを捕まえること……かな?」
瞬「へえ・・・ボクはとりあえず
  青いポケモンを集めてるんです」
星一「青いポケモン?」
瞬「はい。青いポケモンです。青って神秘性がありますよね!」
星一「言われればそうかもな……まあ、ガンバレよ。
   ところでお前、これから何処へいくんだ?」
瞬「そうですね……サントアンヌ号の船長さんに
  ポケモンの話を聞こうと思ってるんですけど…」
星一「ああ、俺らもサントアンヌ号に乗りたいから一緒に行くか?」
瞬「いいんですか?」
星一「いいよな?光」
光「勿論よ!一緒にいきましょ!瞬さん!」
瞬「じゃあ、お言葉に甘えさせてもらって……」
星一「よっしゃ、決まり!」
そういうと星一がタウンマップを開いた。
星一「このままヤマブキシティを通ってクチバまで行くか」
瞬「ああ、でも星一さん、今はヤマブキシティ通れませんよ」
星一「え?」
瞬「そこのゲートの人が通してくれないんです。
    どれだけやっても無駄ですよ」
瞬が指さしながら言う
星一「そうか……じゃあ、どうやっていくんだ?」
瞬「あっちの方に地下通路があったはずです」
星一「地下通路〜?」
瞬「はい、利用率は低いんですけどね」

その後星一達は地下通路を通り、なんとか出口へついたのだった。
星一「うわ!眩しい!」
光「ホラ!星一!潮の匂いや波音とか、汽笛が聞こえるよ!」
確かにそうだった。もう港町は近い事を思わせる。
瞬「じゃあ、一気にクチバまで行っちゃいましょう」
そうして三人は駆けだした。

−サントアンヌ号受付−
船員「はい、チケットを拝見します」
星一はペアチケットを差し出す。
船員「はい、お入り下さい」
瞬「はい、僕の分」
船員「はい、お入り下さい」
中に入って星一はつぶやく。
星一「すご……」
床には赤い絨毯、高そうな壁紙、所々についたおしゃれな照明。
星一にそう言わせるには十分の設備だった。
しばらく歩き、パーティ会場へ着く。
高価な服を着た人たちが何人かいた。
忙しそうにボーイも働いている
客「あ〜ら、奥様、ずいぶんとめかし込んで…」
妙な会話さえ聞こえてくる。星一はこういう会話がスキではない。
格好だけを着飾って中は大したことがない。そう思うからだ。
光「今日はここで船上パーティがやるんでしょ?」
そう言ったときだった。数人のボーイが制服を脱ぎ、中から黒い服が表れた。
??「動くな!この船は今より、”ロケット団”の支配下だ!
   船長はすでに捕らえた。今、この船はロケット団員が操縦している」
紐で縛られた船長を乱暴に放り投げながらロケット団が言う。
星一「船長さん!」
そういって星一が腰のボールに手をかける。
ロケット団幹部「おっと」
ロケット団幹部が素早くスピアーを出して星一の首に当てる。
光(星一!)
瞬(星一さん!何を!)
ロケット団幹部「ガキが妙な真似をするんじゃねぇぞ。
        ほら、両手をあげて後ろの壁に背をつけな」
星一「……………」
星一は背中をつけようとはしなかった
ロケット団幹部「フ…まあ、いい」
男はスピアーを引っ込め歩いていく。
船長「君たちの目的はなんなんだ!」
ロケット団幹部は足を止めて答える。
ロケット団幹部「私達か?このパーティが終わった後、
        すぐにポケモンを海外に輸出する航海にでるらしいな」
船長「…ああ、確かにそうだ」
ロケット団幹部「我々の目的はそれだ」
船長「……ま、まさか!」
ロケット団幹部「そう、そのまさかさ。そのポケモンを奪う!」
船長「やめろ!あれはワシが任された大事なポケモンじゃ!」
ロケット団幹部「うるせぇぞ!」
船長さんの腹を蹴る。
船長「ぐぉ……」
星一(ヤロォ!許さない!)
星一が身を乗り出す。
光「やめて!星一!!」
光が小さい声で星一を制する。
瞬「そうですよ、今度目を付けられたりしたら……」
瞬も小さい声だ
星一「うるせぇ、あんなにのさばってるやつらを見て黙ってられるか!」
つられて星一も小さい声になる。
星一「……瞬」
星一が瞬を呼ぶ、先ほどとおなじで小さいが、今度は凄味のある声だった
瞬「は、はい!?」
星一「…お前、なんのポケモン持ってる?」
瞬「ボ、ボクですか?
  「ガーディ」の”レオン”と「ヒトデマン」の”パピヨン”です。」
星一「ワザは?」
瞬「レオンは”ひのこ”を覚えてます。それでパピヨンは……」
星一「いいじゃん、じゃあ、作戦は……」

−サントアンヌ号倉庫−
倉庫はとても薄暗く、小さな窓から入る光だけが視界の頼りな場所だ。
ロケット団員がそこに集まっていた。
その時、当たりが一瞬揺れたかと幹部は思った。
幹部「(……?なんだ?今のは…まあ、いい。仕事だ、仕事。)
   いいか!今、すぐにそこのポケモンを奪い
   本部へ送る!手をぬかるなよ!」
ロケット団員「オー!」
星一「おおっとぉ、そういうわけにはいかねーな!」
幹部「!?…また、お前か!」
幹部が舌打ちをする。
星一「さて、余談だが…乗客と船長は光がポケモンの“ねんりき”で
   岸まで運んだ。残りはお前らを倒すだけだ」
ロケット団幹部「何!?」
瞬「もう降参しかないんじゃないですか?」
ロケット団幹部「フ、フハハハハハ!」
幹部が大声で笑う。
ロケット団幹部「お前ら!本当にこんなことで
        ロケット団がまいると思ったか!!」」
幹部がポケットからボタン見たいな物を取り出す
すかさず星一がボールを投げようとする…
幹部「動くな!動くとこの船を爆破するぞ!」
星一「何!?」
星一の手の動きが止まった。
しかし、
瞬「ハッタリでしょう?」
瞬が冷静にかえす。
瞬「ここは岸から幾分離れていますし、この船が沈めば
  あなた達に利益はない……どうですか?」
ロケット団幹部「………」
幹部は答えなかった。──が、ボタンを持つ手の力が
幾分かゆるんだ。敗北を喫したかのように。
星一「……ポケモン強奪をやめる気は?」
星一がボールに手を当て、言う。
ロケット団幹部「………ない!」
星一「そうか……ならばこの船の動力源を壊させてもらう
   お前らには海を漂流して貰うよ………」
ロケット団幹部「な!?」
瞬「そうですね。これ以上悪用されるというなら…」
ロケット団幹部(ハッタリだ!これこそハッタリに決まってる!)
星一「……お前、ハッタリだと思ってるんじゃないか?」
幹部がピクリと反応した。
瞬「僕の持ってるパピヨン……ヒトデマンの事ですが
  こいつの”みずでっぽう”を”10万ボルト”で電気分解して」
星一「これまた瞬のレオン、つまりガーディの
   ”ひのこ”で燃やすと………」
瞬「水が電気分解で酸素と水素に別れます。
  その後、水素は空気より軽いので上に行こうとしますが」
星一「この部屋は小さな窓しか出口がない
   つまり酸素と水素はこの部屋にたまることになる」
瞬「酸素に火を付けると火が大きくなる
  水素は火に近づけると爆発する性質です」
星一「つまり、俺達がコレをすると」
瞬「恐らくこの場で途轍もない爆発が生じるでしょうね」
星一が幹部の顔をチラと見る。
その顔は少し青ざめているようだった
幹部「……しかし、それこそお前らだって只じゃすまないんじゃないか」
星一「そうだろうな、だが……」
星一が一呼吸置く。
星一「俺らにはその爆発に対する対抗手段がある
   動力源のない船から脱出する方法もな……」
星一の口元がフッと笑った。
星一「さぁて……もう一度聞こう。これが最後の質問だ
   答えようによっては……この船を破壊する。
   では質問だ……『悪事をやめる気は?』」
幹部「クッ・・・」