新井星一物語ポケモン編第九話:イワヤマトンネル
イワヤマトンネルはどんな時でも真っ暗だ。そんな中に二人の声が響く。
光「………だから一回ニビのほうに戻って
  フラッシュのワザマシン貰おうって言ったのに!」
強気の声だった。
星一「何言ってんだよ、お前だって俺が
   ”いいじゃねぇか、そんなもん”っていったら
   ”それもそうね、先に進んだ方がいいわね!”
   とかいってたくせによぉ!」
すかさず星一が返す。
光「何よ!私引き返す!」
そういって光が向きをかえた。もっとも暗くて見えないが
星一「別に戻ってもいいが、野生のイワークとかいるから気を付けろよ」
光「え……?」
星一「ズバットとかは結構集団でいるから、一匹見つけたらすぐに
   身を潜めろよ。一匹一匹の力は弱いが集団だと強いからな。」
光「待って〜!やっぱりついてく!」
星一「ったく…」

星一「光、またくっついてる、さっきから歩きにくいって言ってるだろ。」
光「あ、ごめん。でも暗いから・・・・」
星一「……とりあえずはぐれるなよ。はぐれたら探せない。
   声を出しても反響して具体的な位置はわからなくなるからな」
光「ウン……」
ドォ…ン…
不意に洞窟全体が揺れた。
光「何……?今の。」
光の星一を持つ手の力が強くなる。
星一「分からないが…」
星一が呟く。
星一「とにかく、急ごう、嫌な予感がする」
光「ウン……」

星一「………アレ?出口はこの辺なのに…………」
光「……どうしたの?」
星一「いや、地図によるとこの辺に出口があるはずなんだけど…」
なるほど、ゴーストの"あやしいひかり"うっすらとしか見えないが、
確かにここらへんに出口があるはずだ。
光「……なんで?なんで出口がないの?」
星一「…………まさか」
星一がごくりとつばを飲んだ。
ゴーストの"あやしいひかり"が消えてきた。PPが無くなったのだろう。
星一「さっきの揺れは落盤だったかもしれない」
光「え?嘘でしょ?」
もう、二人の姿は視覚では確認できなくなった。
星一「……しかし、この状況から把握すると……」
光「じゃあ、どうやってここから出るの!?」
星一「とにかく誰かが来るのを待つ………しかないな」



































どれだけたったろうか。暗闇の中で時間が分からない。
そんなときに星一が呟いた。
星一「……脱出する方法がひとつだけ方法がある。」
光「何?」
星一「俺のフシギソウの"ツルのむち"とお前のミュウの"ハイドロポンプ"
   で同時に攻撃を壁に当てれば恐らく………
   しかし、"ツルのむち"のPPがあと1しかない・・・」
ミュウは"テレポート"を忘れて、"ハイドロポンプ"
を覚えてしまった。今、思えば間違った選択肢だった。
光「1回しかないのに当てる?こんな暗い中で?」
星一「だが、それしか方法がない……」
光「で、でももし外したら……」
星一「お前を信じてるぞ………」
星一が光の手を握る。
光「ウン………」
星一「フシギソウ!"ツルのむち!"」
光「ミュウ!"ハイドロポンプ"!!」

星一「……どうだ!?」
その瞬間だった。
ガラガラと音が鳴り石か崩れていき、
白い何かが見えた。それが太陽光だと気付くのにすこし時間がかかった。