新井星一物語ポケモン編第十三話:決着
星一がボールに手をかけてる中、
ミュウツーのねんりきによって、ガレキが宙に浮いていた。
星一も瞬も光もその浮いたガレキには目がいかなかった。
ただ、瞬がそれに気付いた。
瞬「星一さん!後ろ!」
星一「な!?」
その直後に無数のガレキが星一に向かって飛んできた。
星一「ゲンガー!"ねんりき"で逸ら……ダメだ!!数が多すぎる!」
直径10pはあるガレキがいくつも星一にぶつかる。
星一「グハッ………」
瞬「強い……まさに戦うためだけに生まれたポケモン!」
ミュウツー「どうした、少年。私は本気を出していないぞ」
ミュウツーがそう言うが実際の力はすさまじいものだった。
事実、星一は足を球体により、傷を負い、
壁に押しつけられたときに骨を折ったりヒビが入ったりした。
たまりかねたかのように光が叫ぶ。
光「ダグトリオ!……"きりさく"!」
光のダグトリオがミュウツーの体に傷を付ける。
ミュウツーの体から濃い、紫色の血が流れた。
ミュウツーはその血を手で拭き、不機嫌な顔で言った。
ミュウツー「手加減をしてやっているといっているだろう?」
ミュウツーが一段と大きいガレキを光へ向ける。
星一「てめぇ!女になんて事をするんだ!」
ミュウツーがこちらを向き、語る。
ミュウツー「私は戦うために生まれた。
      相手を倒すためなら全力を尽くす
      少女よ。さらばだ」
ガレキが凄い速度で光の方へ飛ぶ。
星一「ちっ!」
光(もう、ダメかも………)
光が眼をつぶった。
……………
痛みがない。
あまりに凄い怪我をすると痛みを
感じないというあれだろうか。
そう思い、光が眼を開く。
人影があった。
光「星一!!」
瞬「星一さん」
星一がミュウツーの飛ばすガレキを自らの体で受け止めた。
ミュウツーも大分力を使ったのか、あまり動かない。
星一「ハァ……ハァ…大……丈夫か?……光」
光「わ、私は大丈夫だけど星一が………」
星一「俺なら気にするな。どうってことない」
光「どうってことないわけないでしょ!」
光が叫ぶ。星一の服から赤い鮮血がしたたり落ちていく。
光「わたしなんかかばってそれで大けが負うなんて……」
星一「おれがかばいたいからかばう。それの何が悪い」
光「自分の命を大切にしてよ!」
星一「いいんだ、俺の命なんか……お前が」
光(え………?)
少し聞き取れなかった。
星一「とりあえず、今はあいつを倒す。それだけだ」
瞬「そうですね。なんとかして倒さないと…………」
星一「ああ、あいつの戦い方にはまるで無駄がない。
   戦うために全てが揃って………
   イヤ、待てよ…それなら何故アレがあるんだ…」
瞬&光「アレ?」
星一「そうだ、冷静に考えてみるとアレは必要無いはずだ。
   ってことはアレの役目は…………」
瞬「なんなんですか、アレって?」
星一「いいか、ミュウツーの首の後ろ。管があるだろ」
瞬「ハイ」
星一「実際、あんなものは必要の無いはずだ。
   だってそうだろ?相手に捕まれたりでもしたら
   とっても不利じゃないか。
   つまり、あれはミュウツーにとって
   必要不可欠な物なんだ」
瞬「それで、あの管の役目って?」
ミュウツーの疲れが少し取れてきている。時間がない。
星一「恐らく、頭部と体をつなぎ、生命を維持するような
   器官だと俺は思う。つまりアレを切ると……危ない!」
ミュウツーが紫色の球体を構えていた。
星一が気が付かなければ全滅だっただろう。
ミュウツーが球体を放つ。
星一「よけろ!」
それを合図に三人がそれぞれ違う方向に飛ぶ。
星一「いいか、アレを切ればなんとかなる!」
瞬「分かりました!」
光「分かった!」
また、同じ所に集まる。
ミュウツーがまた、ガレキを操作し始めた。
星一達の周りをガレキが回っていく。
光「どうするの?星一」
瞬「今度くらったらひとたまりもありませんよ」
星一「光、俺が「今だ」と言ったらあのワザを使え」
光「……?あ、分かった!うん。今だっていったらだね………」
ミュウツーの開いてる手が一気に閉じて、
その瞬間に一気にガレキが星一達に襲いかかる。
星一「今だ!」
ガガガガガガ!
ガレキどうしもぶつかり合う。
部屋中に砂煙がまっている。
ミュウツー「やったか………?」
ミュウツーが紫色の球体を腕に貯めて歩み寄る。
瞬「パピヨン!スピードスター!」
ミュウツー「そっちか!」
すかさずミュウツーが球体を打つ。
しかし、球体はパピヨンを突き抜け、後ろの壁にぶつかった。
ミュウツー「何!?」
星一「かかったな。そいつは影分身で作ったおとりだ!
   フシギソウ!"葉っぱカッター!"」
葉っぱカッターがミュウツーを襲い、
後ろの管を切ったのが砂煙の中少し見えた。
砂煙が薄れていく。
星一「切った感触はあった。どうだ?」
ミュウツーが見えてきた。確かに管が切れているが
直立している。そして、紫の球体を構える。
しかし、ミュウツーがいくらはなとうとしても体が動かなかった。
ミュウツー「く、くそぉ!この私が!この私がやぶれるとは!」
そういい、ミュウツーは倒れて……動かなくなった。
星一「………終わった………な」
星一は動かなくなったミュウツーを見てそっと呟いた。