新井星一社会人編 第四話:キューバの力
星一は朝からデスクワークしていた。
星満「アレ?練習行かなくてもいいのか?」
星一「ん?ああ、今日は部員がほとんど休みだから部活休みになったんだ」
ガチャ・・・龍之介がオフィスルームに入ってきた。
星一「あの様子だと・・・アイツ練習に行ったな」
星満「ああ」
龍之介も少し仕事を始めたと思ったら進と一緒にどこかへいってしまったが。
結局8時間ほど帰ってこず、茂にコッテリしぼられてたが。

−数日後−
星一「ん?」
机の上で龍之介が爆睡していた。
星一「ったく、こいつは・・・・・」
ばごっっっっ!!
龍之介「いっ、痛てぇっ!!」
星一「勤務中だ。…お前一体何回言ったら分かるんだ」
龍之介「うるさいやつだな。全く。野球部なんだからそんな働かなくても
    いいにょに………」
龍之介「あ、意識が遠のくぅ・・・・・」
ぐーーーー…………
星一「おい、いい加減にしないと俺も怒るぞ」
龍之介「わ、わかった。ちゃんと仕事をするぞ」
星一「………もう遅いんだよ」
星一が龍之介を見下したような格好でみている
龍之介「あ、もうこんな時間か。さ、部活行こうぜ」
星一「フン………」

−グラウンド−
猪狩茂「全員集合!!」
星一「何だ?入れ替え試験か?」
猪狩茂「今から入れ替え試験を行う!」
星一「やっぱりそうか・・・・」
龍之介「なぁ星一」
星一「ん?」
龍之介「あのさ、最近入れ替え試験してたっけ?」
星一「年に4回。今まで3回あっただろうが。俺はこれで2回だけどな。
   お前は3回受けているはずだ」
どうも、龍之介は納得していないようだった。
そして入れ替え試験が始まった。
猪狩茂「・・・次!汐瀬!」
星一(・・・龍之介・・・か)
いきさつで拓郎が相手になったようだが、
最後はチェンジアップで締めて龍之介の勝ちだった。

星一「・・・ふぅ、とりあえず部屋で一休みすっかな」
猪狩進「星一さん」
星一「ん?なんだ?進」
猪狩進「おもしろいビデオを手に入れたんですよ。
    よかったら一緒にみませんか?」
星一「面白いビデオ?」
猪狩進「ええ。じゃ、今日の7:30、ミーティング室で。
    気が向いたら来てくださいね」
そういって進は去っていった。
星一「・・・?なんだ?ビデオって」

−その夜の7:20頃−
星一「よっす」
猪狩進「今晩は星一さん」
星一「ん?星満と守もいるのか」
星満「うっす」
と、急に拓郎も入ってきた。
猪狩守「早いね」
猪狩進「龍之介さんが来ませんねぇ・・・
    10分たって来なかったら見ちゃいましょうか」

−10分後−
龍之介が駆け込んできた・・・
猪狩進「あ、遅かったですね。龍之介さん」
龍之介「おお!ススム!待ってくれていたのか!」
猪狩進「ええ。10分待ってこなかったらもう見る予定でしたけど。
    ぎりぎりセーフですね」
猪狩守「どこへ行ってたんだい。キミは。大体人を待たすっていうのは
    最もイケナイ行為なんだとボクは思っているんだけど」
龍之介「その点では俺も同意してやる。とにかく見ようぜ」
星一 「進。ビデオだ」
猪狩進「ハイ」
ススムはビデオを付けた。
星一 「へぇ、なるほど、こんなモンなのか」
龍之介「だ……だ…」
拓郎 「?」
龍之介「騙したな!ススム!!」
星満 「なっ!?なんだァ!?」
猪狩進「なっ、なにがですか!?」
拓郎 「…黙ってろ、龍之介。どうせヘンな思い違いしただけだろ」
星一(キューバ?・・・・・これがか?)
驚いて表情を変えることすら出来なかった。
星一(これなら大和のほうが・・・・・)
龍之介と拓郎は呆れた表情をモロに出していた。
猪狩は食い入ったように見てるが。
ボーッっと見ている間にビデオが終わってしまった。
猪狩進「どうです?参考になりましたか?」
そういうススムに猪狩が返事をした
猪狩守「ま、相手を知るというのは戦いで欠かせないことだからね。
    ねぇ拓郎クン」
拓郎「あ……ああ。じゃ、俺たちは帰るわ。行こうぜ龍之介」
龍之介「お、おう」
猪狩進「帰りは気を付けてくださいね」
バタン
ドアを閉めて龍之介と拓郎は去って行ってしまった。
星一「・・・・」
猪狩守「どうする?二人とも」
俺と星満に猪狩が話しかけてきた。
星一「え?どうするって?」
猪狩守「ボクはこれから少し練習しようかと思っているんだけどね」
猪狩進「兄さん、ボクも付き合いますよ」
星一「・・・・俺はパス」
星満「俺も」
猪狩守「そうかい、それじゃあまた明日」
星一「オウ」
部屋を出ると、すがすがしい風が星一の肩を通った。
星一「・・・・」
星満「・・・・・・」
言葉が出なかった。
キューバの実力が意外と大したことなかったからだ。
星満も恐らくそうだろう。
伊勢原大和のほうがよほど強かったのも関係している。
星一「どっか・・・飲み行くか?」
星満「お、いいな。今夜は飲み明かすぞ!」
二人は夜の街へと消えていった。