新井星一社会人編 第五話:星満の秘密
星一「ん?あいつら将棋やってやがる・・・・・」

拓郎「フ、飛車角取りだぞ」
龍之介「なに!チッ・・・」
拓郎「ヘヘ、角はいただいたぜ」
龍之介「・・・!よし!王手飛車取りィ!」
拓郎「あ!あ!あ!てめぇ!待てよ!」
龍之介「駄目だな、さ、早く打てよ」
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龍之介「よしっ!王手!!」
拓郎「あ゛っ!まっ、待った!」
龍之介「待ったなし!ハイ、3000円な」
拓郎「チェ…あそこで飛車が取られてなかったら…」
龍之介「角はお前が取ってるではないか」
どかっ!
龍之介「痛てっ!何すんだ!」
星一「練習しろ。お前ら。今何月だと思っている。
   もう7月。日本選手権まであと3ヵ月!たった3ヵ月しか
   ないなんだぞ!」
龍之介「わかってるって。何も考えてないようで…」
猪狩守「何も考えてないのがキミだからな」
猪狩が急に口を挟んできた。
龍之介「うるさいやつだな、オレ様にはオレ様の考えがある。
    横から口を挟むなよ」
星満「そうそう。こんなバカの相手すること無いですよ、
   猪狩さん」
星満が笑いながら龍之介を見ている。
龍之介「おいおい、これは天才様じゃないか。どうしてオレの所に?」
星満「そういう言い方は止めてくれよな、別にオレが天才ぶってる訳じゃな   いだろ」
龍之介「へいへい。じゃあお前はどっか行ってろ」
星満「わかったよ。じゃ、猪狩さん、こいつの相手するのも程々に…」
そういって星満はグラウンドに行った。
星一「んじゃぁ、俺もグラウンドいってるわ」
星一もグラウンドへ駆けていった。
龍之介「フン。星一関係は性に合わないぞ」
猪狩守「龍之介君…天才……って…どういうことだ?」
龍之介「猪狩、『天才』って意味…知ってるか?」
猪狩守「そうだな、僕のような人のことだ」
猪狩は目を閉じて自信気に言った
龍之介「…お前に聞いたオレが間違いだったぜ…
    あのなぁ日本人の平均IQ…つまり
    知能指数はいくらか知ってるか?」
猪狩守「え?…たしか…100前後じゃなかったっけ?」
龍之介「そう、100前後。けどあのヤロウはIQが
    200を超えているそうだ」
猪狩守「に…!?」
守が龍之介を食い入るような目で見た。
龍之介「そう。だからあいつは…『天才』なんだ…」
拓郎「おーい!何話してるんだー!?さっさと練習しようぜー!
   龍之介ー!」
龍之介「おーう!じゃ、猪狩、オレ練習してくる」
猪狩守「う、うん…」

−グラウンド−
猪狩守「やぁ、星満君」
星満「なんか用っすか?」
猪狩守「いやぁ、君はIQが200あるんだって?」
星満「龍之介か?」
猪狩守「え?」
星満「そのことを話したのは龍之介か?って」
猪狩守「まあ、そうだけど・・・・」
星満「チッあのやろーしゃべりやがったな・・・
   ったく、大学が同じだからって・・・・」
猪狩守「龍之介君と大学が同じだったのかい?」
星満「とりあえずはな。会話したことなんてほんの数回だがな」
猪狩守「数回?それだけかい?」
星満「ああ、図書室で初めて会ったんだが、
   その時はあまり会話できなかったな。
   その後・・・またそいつが図書室に来てな
   なんでも猪狩守コンツェルンの資料探しに来たらしいんだがな」
猪狩守「ふぅん・・・昔からああだったのかい?やっぱり」
星満「ああ、全然変わってないよ。ホントに」
猪狩守「そうかい、じゃあ僕たちもそろそろ練習しようじゃないか」
星満「OK」

−10月−
星一「今日から大会だな」
龍之介「で?一回戦の相手は誰なんだ」
猪狩守「えっと…どうやらたんぽぽ製作所みたいだね」
猪狩が対戦表を見て言った
龍之介「たんぽぽ製作所?リーグ最弱の相手ではないか」
拓郎「まぁ楽で良いってコトだな」

もちろんその試合は10-0。
星一もショートで出場して
3回でコールドというボロ勝ちだった。

龍之介「おい、オレの出番がなかったぞ」
猪狩守「キミはいわゆる『最終兵器』みたいなモノだからね
    ボクや新井君に任せてればいいよ。よっぽどのコトになったら
    キミの出番だからね」
龍之介「フッ、天才すぎるのも罪だな…」
拓郎「なにが天才だ…」
猪狩守はホントに人をおだてるのが上手いやつだ。